視力回復手術として世界中で一番の症例数である「レーシック」。
眼の病気の中でも視力への影響が強い「緑内障」が発症した際、レーシックを受けた影響はどのように及ぶのでしょうか。
レーシックと「緑内障」の関係を、解説いたします。
レーシックとは、レーザーを角膜に照射し、屈折力を調整することで近視・遠視・乱視を矯正する視力回復手術です。
視力障害に悩む方が、眼鏡やコンタクトを必要とせずに日常を過ごすことを目的としています。
高い安全性と有用性から、世界中に普及されています。全世界では毎年数百万人の方々がレーシックによって視力回復をされています。
緑内障は眼圧の上昇によって視神経障害が発症し、視野が狭くなっていく病気です。日本では、中途失明原因の第一位といわれるほど注意が必要な病気になります。
原因は、元々の眼の構造、炎症や出血、服薬の副作用などが挙げられます。
早期発見して、進行を遅らせる、疾患をコントロールすることが最重要になります。
緑内障は徐々に視野が狭くなっていく病気なため、早期発見・治療が非常に大切です。
初期は視野の一部が欠けている状況ですが、両目でものをみていると自覚症状がない場合が殆どです。
片方の目の視野が欠けていても両目で見ているともう片方の目や脳が視野を補完してくれるため、症状が悪化するまで気付きにくいのが特徴です。
しかし、自覚症状がない=軽度とは言い切れません。
定期的な検診(細隙灯顕微鏡検査、眼圧検査、隅角検査、眼底検査、視野検査)を受けて様子を診る必要があります。
また、緑内障の原因は服薬にも関係します。服薬によって急激に発症する場合と、慢性的に発症する場合があります。
総合感冒薬・抗アレルギー薬などの医薬品を使った後、急激に目に「充血」「痛み」「かすみ」を感じられたり、「頭痛・吐き気」が生じた場合は、急激に緑内障が発症している可能性があるためただちに医師・薬剤師にご相談ください。
また、慢性的な緑内障を発症するリスクがあるので副腎皮質ステロイド薬を常用している方は、定期的に眼科検査を受けるようにしてください。
レーシックを受けた場合、緑内障検査で必要とされる眼圧検査において注意が必要になります。
緑内障の原因は眼圧の上昇であるため、検査で眼圧を測ります。
眼圧の検査は、皆さんもお馴染みの目に風が当たる、あの検査です。しかし、レーシックを受けると角膜が変形するため、眼圧測定値が低めに出たり、眼圧の正確な測定が出来なくなる可能性があります。
正確な眼圧測定ができないと、緑内障の発症が見逃されてしまう可能性があります。
しかし、検査方法によっては、レーシック術後の眼圧検査に有効的なものもあります。
眼圧検査・緑内障検査の際には、事前にレーシック手術済みであることを必ず申告してください。
既に緑内障が発症している場合、レーシック手術が必ずしも受けられないわけではありませんが、より慎重な判断が必要になります。ガイドラインの中に慎重に適応を判断する必要、との記載があります。
当院では、日本眼科学会が答申した屈折矯正手術ガイドラインに沿って、検査や手術を行っております。術前の丁重な検査などを経て、レーシックが適応かどうかを判断いたします。
白内障は緑内障と違い「老化現象」として、誰しもが発症する眼疾患です。
白内障にはいくつかのタイプに分けることができますがそのなかでも「核性近視(核白内障)」タイプの方は、レーシック手術を受けることができません。
こちらは水晶体の真ん中の「核」部分から白濁が始まるため、発症してから視力障害を感じるまでが早い傾向があります。
レーシックを安全に受けるためには、手術前の適応検査が非常に重要になります。
特に緑内障や白内障などの眼の疾患をすでにお持ちでしたら、患者様のご申告内容と検査の結果による適応判断が必要です。
当院では、検査項目も手術プロセスも、日本眼科学会が答申した屈折矯正手術ガイドラインに沿って遂行致します。
丁寧な検査の結果から手術適応となった際には、患者様の「角膜形状」と「収差」を測定して、現在考えられるテクノロジーで最も細かく患者様のデータをカスタマイズしたものを、リアルに矯正に反映させます。
また、患者様の虹彩の画像データを登録し、乱視や細かい歪みを位置補正を行い、正確に矯正・質の高い見え方を実現します。
厚生労働省の承認医療機器を用いて、安心、安全、万全な手術を行います。
現在、眼の疾患をお持ちでレーシックをご希望の方でも、視力回復手術に興味がある、過去にレーシックを過受けたが、今後の眼の疾患を予防・治療したいという方は、一度当院までご来院ください。
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日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
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