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2014年に、老眼対策の眼内コンタクトレンズ「IPCL(Implantable Phakic Contact Lens)」が登場しました。近視や乱視、遠視とは別に、40代前後から誰しも目の老化現象である老眼が始まります。
この記事はIPCLとはなにか、どのように老眼に対応できるのか、またICLとの違いについて詳しく解説します。
ご検討中の治療について
この治療は自由診療にあたるため、公的医療保険の対象ではなく、全額自己負担となります。
治療後の症状について
治療後には、わずかな違和感や目の乾燥を感じる場合がありますが、これらの症状は通常、短期間で軽減します。
医師が治療計画を立てたうえで、万が一の副作用やリスクについてもカウンセリングでしっかりと説明いたします。
安心のサポート体制
当院では術後も安心してお過ごしいただけるよう、アフターケアやサポート体制を充実させています。
少しでも不安な点がございましたら、どのような些細なことでもお気軽にご相談ください。
※医療行為における性質上、以下の合併症・副作用が起こる可能性がございます。
(結膜炎、急性角膜浮腫、持続性角膜浮腫、眼内炎、ハロー・グレア現象、前房出血、前房蓄膿、眼感染症、レンズ偏位、黄斑浮腫、瞳孔異常、瞳孔ブロック緑内障、重篤な眼炎症、虹彩炎、硝子体脱出、角膜移植)
IPCLはEyeOL社から2014年に発売開始された新しい後房型の有水晶体眼内レンズです。日本では2015年から使用実績を積み、2017年にヨーロッパにてCEマーク(安全性)を取得しました。
ICLでは老眼や眼精疲労への対応力が低いため、先進会眼科のIPCLでは主に老眼や眼精疲労対策として多焦点タイプを使用しています。

IPCLは眼内レンズを挿入して近視や遠視、乱視を矯正する手術であり、「老眼そのもの」を治療することはできません。IPCLと老眼の関係を正しく理解するために、まずは老眼とはなにかを押さえておきましょう。
老眼とはいずれ誰もが経験する目の老化現象です。老眼はおよそ、40歳前後に始まります。
老眼は眼のなかのレンズである水晶体が硬くなり、調節機能が低下することが原因で起こります。老眼はおよそ、40歳前後に始まります。
通常、物を見る時は眼のレンズにあたる水晶体を支える筋肉・毛様体筋が働き、水晶体の厚みを調節することでピントを合わせます。
しかし、年齢とともに水晶体が硬くなることにより、的確なピントの調整が出来なくなってしまいます。症状としては、目が霞んだり、細かい文字が読みにくくなります。そのまま放置していると、眼精疲労や頭痛、肩こりなど身体の不調を引き起こします。
まとめると、老眼の原因は「水晶体の機能不全」にあります。
IPCLは眼内レンズを挿入して近視や遠視、乱視を矯正する手術なので、水晶体の機能不全を改善することはできません。老眼の原因である水晶体の根本的な治療ではありません。
しかし、IPCLによって遠方や近方の見え方を改善することで、老眼や眼精疲労に対するサポートが可能です。
ICLとIPCLはレンズの機能性の違いにあります。
| ICL | IPCL(多焦点) | |
|---|---|---|
| レンズの機能性 | コラマー | ハイブリット親水性アクリル |
| 支持部 | 4つ | 6つ |
| ホール部分 | 1つ | 7つ |
| ハログレア対応 | ○ | △ |
| 老眼対応 | × | ○ |
ICLは、コラマーというコラーゲンの共重合体素材でできており、長期的に眼内で安定する素材が使われております。一方、IPCLは「ハイブリット親水性アクリル」というタンパク質などの粒子が付着しにくい技術を使用しております。
多焦点IPCLは遠方50%、近方30%、中間20%とバランス良く見え方が配分されています。そのため、遠近両用眼鏡やコンタクトレンズのような視線の変化などで見え方が変わってしまうといったことが起こりにくくなります。
多焦点IPCLは回折型3焦点構造で近方加入度数は
が選択可能です。患者様の目に合わせたご提案ができますので、老眼がある程度進んでしまった方でもご対応が可能です。
ただし、通常のICLと比較して近方も見やすくなる一方で、多焦点レンズの問題の1つであるハローグレアが自覚しやすくなるといったデメリットもあります。
眼内でレンズを安定して固定するための支持部がICLには4つありますが、IPCLには6つあります。更に、眼圧の上昇の原因になる房水の流れを促進するホールも設置しており、ICLは1つのみに対し、IPCLは7つ設置されております。
多焦点IPCLはレンズの構造上、単焦点レンズと比較してハローグレアが出やすくなります。
そこで、先進会眼科では片目に多焦点IPCLを入れ、もう片方の目に通常のICLを入れることでハローグレアの影響を軽減させるような手術もおこなっています。
多焦点IPCLはICLでは補えない老眼や眼精疲労対策が可能です。しかしICLとは異なり、長期に渡る安定性や白内障・緑内障の進行リスクについてエビデンスが乏しく、長期的な目線で見た場合にICLのほうが安全性は高いと考えます。
| IPCL費用 | 片眼 税込42.9万円 ※ |
|---|
※術後3年間の検診・アフターケアを含みます
※乱視用レンズは 追加で片眼4.9万円(税込)になります。
※レンズ発注時に内金として片眼20万円(税込)をいただきます。
IPCLはICLと同じく、手術後に視力が戻ったりする心配がほぼございません。
ICLとIPCLは、20分〜30分ほどの手術で終わり、入院もいらない日帰り手術のため患者様の負担が少ない治療法です。点眼麻酔や笑気麻酔を使っているので、痛みなどのストレスも軽減されております。
レーシックで角膜を削るのに抵抗がある方や、近視、遠視、乱視が強い方、見え方の質にこだわりたいという方はぜひご相談ください。
先進会眼科は、スターサージカル(STAAR Surgical )社とグローバルパートナーシップ契約を締結しております。
(プレスリリースはこちら① / こちら②)
2021年8月31日、先進会眼科は眼内コンタクトレンズのICLを供給するスターサージカル社より、安全性と先進性を両立し全国の主要都市で多くの患者様に裸眼の生活を提供したことについて、アワードを受賞いたしました。

日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
略歴
聖マリア病院 眼科 外来医長
福岡大学筑紫病院 眼科
村上華林堂病院 眼科
福岡大学病院 救急救命センター
福岡大学病院 眼科
愛知医科大学卒業
福岡県立嘉穂高校卒業
医師資格番号
医師免許番号 381664
保険医登録番号 福医29357
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