ICL(眼内コンタクトレンズ)は、25歳前後までに進行しやすい近視、乱視または遠視を矯正できる手術です。眼内レンズを眼のなかに挿入することで、永久的に近視・遠視の矯正が出来ます。
しかし、近視や乱視、遠視とは別に、40代前後から誰しも目の老化現象である老眼が始まります。老眼は眼のレンズである水晶体そのものが、老化によって硬くなることが原因です。眼内レンズの挿入によって、矯正できるものではありません。
ここでは老眼とICLの関連性
このような疑問にお答えしていきます。
老眼とはいずれ誰もが経験する目の老化現象です。
通常、物を見る時は眼のレンズにあたる水晶体を支える筋肉・毛様体筋が働き、水晶体の厚みを調節することでピントを合わせます。
しかし、年齢とともに水晶体が硬くなることにより、的確なピントの調整が出来なくなってしまいます。症状としては、目が霞んだり、細かい文字が読みにくくなります。そのまま放置していると、眼精疲労や頭痛、肩こりなど身体の不調を引き起こします。
およそ、40歳前後に始まります。
老眼は眼のなかのレンズである水晶体が硬くなり、調節機能が低下することが原因です。
ICLは眼内レンズを挿入して近視や遠視、乱視を矯正する手術なので、老眼そのものを治療することはできません。
先進会眼科では老眼対応の多焦点眼内コンタクトレンズ「IPCL」が登場しました。ICLで老眼治療を行いたいと思っていた方は「IPCL」を使用することで老眼にも対応することが可能です。
ICLは日本では1997年に初めて導入され、2010年2月に有効性と安全性から厚生労働省に認可されています。
IPCLはEyeOL社から2014年に発売開始された新しい後房型の有水晶体眼内レンズです。日本では2015年から使用実績を積み、2017年にヨーロッパにてCEマーク(安全性)を取得しました。
最近の治療法ではありますが、全世界40カ国以上で10万件以上の実績があり、ICLと同様に有効性と安全性が認められています。
ICLもIPCLも有水晶体眼内レンズを挿入して視力を回復する治療法ですが、IPCLはなぜ老眼に対応可能なのでしょうか。
ICLとIPCLはレンズの機能性の違いにあります。
ICL | IPCL | |
レンズの機能性 | コラマー | ハイブリット親水性アクリル |
支持部 | 4つ | 6つ |
ホール部分 | 1つ | 7つ |
ハログレア対応 | ○ | ○ |
老眼対応 | × | ○ |
ICLは、コラマーというコラーゲンの共重合体素材でできており、長期的に眼内で安定する素材が使われております。一方、IPCLは「ハイブリット親水性アクリル」というタンパク質などの粒子が付着しにくい技術を使用しております。
新しい技術を使うことにより、コラマーよりもレンズの表面構造がスムーズでクリアであることから、見え方の質が高いのです。
また、IPCLには、40歳以上の老眼を対象とした多焦点IPCLもあります。多焦点IPCLは遠方50%、近方30%、中間20%とバランス良く見え方が配分されているので、的確なピントの調整がしやすくなるメリットがあります。
多焦点IPCLは回折型3焦点構造で近方加入度数は
が選択可能です。患者様の目に合わせたご提案ができますので、老眼鏡なしでも見え方が改善させることができます。
また、眼内でレンズを安定して固定するための支持部がICLには4つありますが、IPCLには6つあります。更に、眼圧の上昇の原因になる房水の流れを促進するホールも設置しており、ICLは1つのみに対し、IPCLは7つ設置されております。よって、ICLよりも白内障や緑内障の発症予防に配慮され安全性を向上させています。
他にも、多焦点IPCLのメリットとして、レーシックや単焦点レンズで起こりやすいハログレア現象(光の輪)を最小限に抑えることが可能です。
このことから、IPCLは老眼向けの多焦点レンズとして対応しているのです。
また、IPCLはICLと同じく、手術後に視力が戻ったりする心配がございません。
ICLとIPCLは、20分〜30分ほどの手術で終わり、入院もいらない日帰り手術のため患者様の負担が少ない治療法です。点眼麻酔や笑気麻酔を使っているので、痛みなどのストレスも軽減されております。
レーシックで角膜を削るのに抵抗がある方や、近視、遠視、乱視が強い方、見え方の質にこだわりたいという方はぜひご相談ください。
IPCL費用 | 片眼 40万円(税込44万円)※ |
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※術後3ヶ月の検診・アフターケアを含みます
※乱視用レンズは 追加で片眼6.6万円(税込)になります。
※レンズ発注時に内金として片眼20万円(税込)をいただきます。
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ICLでも挿入するレンズによって、老眼の見え方を調整することは可能です。
近視を矯正するICL手術を受けた場合、遠方は裸眼で見えるようになりますが、近方を見る時は、老眼鏡の仕様が必要になります。
この、一般的にICLで近視や遠視矯正のために使用するレンズは、「単焦点レンズ」といい、1箇所にピントを合わせられるレンズに該当します。
しかし、コンタクトレンズや眼鏡に遠近両用のものがあるように、ICLにも老眼に対応できる遠近両用眼内コンタクトレンズが登場しています。
複数の箇所にピントを合わせられる「多焦点レンズ」です。
こちらを使用すると、老眼の原因である水晶体の根本的な治療ではありませんが、近方も遠方も見えるようになります。
先進会眼科では適応の判断を慎重に行うため、まずは検査にお越しいただきお問い合わせください。
遠近両用眼内レンズ=多焦点眼内レンズは、白内障治療でポピュラーに使用されるレンズです。
白内障もまた、老眼と同じく眼の老化現象として避けられない病気です。
白内障は水晶体自体が白く濁っていく病気なので、ICLを挿入していたとしても、症状が進行していきます。
白内障手術では、濁った水晶体を取り出して、透明な人工レンズを挿入します。
白内障と老眼、双方の根本的な原因である水晶体を入れ替えるため、どちらも治すことができます。
白内障のレンズには単焦点眼内レンズと、多焦点眼内レンズがあります。
多焦点眼内レンズは近方も遠方もピントを合わせられるので、老眼の症状にも適用できます。
単焦点眼内レンズ・多焦点眼内レンズのどちらが患者様にとって適切か、患者様の眼の状況、ライフスタイル、ご希望等をよく話し合い、希望に沿った眼内レンズを選択することができます。
老眼は誰もが経験する老化現象なので、ICL手術を受けたからといって、老眼になりやすくなることはありません。
老眼になる時期は人それぞれですが、ICLの影響によって時期が早まる、老眼が進むということはないのでご安心ください。
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先進会眼科は、スターサージカル(STAAR Surgical )社とグローバルパートナーシップ契約を締結しております。
(プレスリリースはこちら① / こちら②)
2021年8月31日、先進会眼科は眼内コンタクトレンズのICLを供給するスターサージカル社より、安全性と先進性を両立し全国の主要都市で多くの患者様に裸眼の生活を提供したことについて、アワードを受賞いたしました。
日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
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