視能訓練士である私の白内障手術体験
わたしの白内障手術体験記
こんにちは。先進会眼科大阪の視能訓練士の中原圭一と申します。実はわたし、2021年1月24日に右眼の白内障手術を受けました。
そこで今回は、私の白内障手術の体験をお伝えいたします。わたしは視能訓練士として、ずっと目の検査の仕事をしてまいりました。もちろん目について、そして目に悩まれる患者様について良く知っている身ですが、やはり体験者としてしかわからないこともあるものだ、と実感いたしました。どんな手術でも少なからず不安があったり、怖かったりするものだと思います。あらゆる眼疾患の手術を手がけている先進会眼科でもそのようなお声をよく聞きます。
わたしのこの体験のご紹介がご不安をお持ちの方へ、不安を解消する一助となれば幸いです。
わたしと私の白内障についての基本情報
白内障の術前検査
改めて、先進会眼科大阪で視能訓練士をしております、中原圭一です。まさか、わたし自身が白内障手術を受けるとは!
80歳代までに白内障は必ずなる、と言われています。ある種の老化現象とも言えます。日々患者様の目の検査をしていたわたしが、もう白内障手術を受けることになるとは。
以下に簡単にわたしの基本情報を紹介します。
・40歳代前半
・実は2年前ほどから見づらさに気付き、そこから1年経過後くらいから運転時に見づらさを感じ始めた
・20年前にレーシック済。20年前のレーシックは今のように患者様ひとりひとりに合わせての矯正ではなく、またフラップの作成もマイクロケラトームという旧型のものでした
・白内障の進行度しては軽度
自分が白内障というのはある程度わかっていました。手術の時期をいつにしようか悩んでおり、たまたま先生に相談と眼の状態を診て頂いたところ、すぐに手術した方が良い、となったため、その翌週には手術前検査を行いました。手術前検査は、1時間ほどの時間をかけて、眼の状態を精密検査しました。
今回、私の白内障手術で選択した眼内レンズは、最新型多焦点眼内レンズのPRECIZON Presbyopic NVA IOL(プレシゾンレンズ)という眼内レンズです。眼内レンズの特性を以下に紹介します。
・オランダの一流メーカーOphtec社の最新屈折型累進焦点レンズ
・光のにじみ(ハロー・グレア)が非常に小さい
・遠くから中間の見え方が非常に良い
・運転やパソコン作業に最適
PRECIZON Presbyopic NVA IOL(プレシゾン)は、オランダのOPHTEC B.V.社が製造している眼内レンズです。マルチフォーカル(多焦点)眼内レンズです。光学部の前面に遠方部、近方部と移行部からなり、遠方から中間、近方までスムーズに見えるように設計されています。2018年5月にヨーロッパCEマークを取得しています。
瞳孔径が1.4mm以下の場合は遠方ゾーンのみに光が集まりますが、それ以上の瞳孔径では遠方部と近方部に光が分布し、遠方60%、近方40%となります。瞳孔の中心に眼内レンズがある場合でも中心がずれている場合でも、遠方部と近方部の光の分布量は同じであり、遠方、近方視力に対する影響は少ないと報告されています。
では、なぜ数ある眼内レンズの中からこのレンズを選択したのかと言うと、
・趣味でバイクに乗るので光のにじみなどを極力抑えたい
・検査員の仕事上、パソコン作業や近くを見る作業も多い
・多くの検査を行ってきて、このレンズに対するわたし自身の印象が良かった
・先生方からの後押し
そして白内障手術
術前検査を終え、眼内レンズの選定や度数計算を完了し、2021年1月末に右眼の白内障手術を受けました。今回、もちろん先進会眼科大阪の院長でもある数尾医師に執刀いただきました。
数尾先生はこれまで多くの眼疾患の手術を手がけられ、わたしも日々の診療で一緒にお仕事をする中で大変信頼をしており、知っている先生と信頼している手術チームに手術をしてもらうことで、不安はありませんでした。
手術時間は、20分程。本当にあっという間です。
手術前には点眼や消毒の処置を行い、流石に少し緊張していました。ただ、手術中は低濃度笑気麻酔を用いて不安や緊張を軽減します。リラックスできなくて快適に手術を受けられない、緊張して麻酔が効かなくなる、ということがまれにあるのですが、低濃度笑気麻酔のおかげもあり、目を触られているという感覚はありますが痛みなどは全くありませんでした。
麻酔という言葉だけで、怖い印象を持たれるかもしれません。点眼麻酔はただの目薬ですし、低濃度笑気麻酔はただ呼吸するだけでした。なんとなくぼーッとして完全には眠らない不思議な感覚でした。
あくまでも私個人の見解ですので、もし先進会眼科で手術を受けられた際ご自身がどんな感覚だったか、わたしが検査担当をした時に教えてください!
手術時は、先生から光を見る様に促されるのですが、非常に眩しい光でしたのでしっかり見れているか不安感がありましたが、常に先生が眼の動きと手術の進行に合わせて声掛けしてくださるので、その通りに動かしていればあっという間に手術が終わった印象です。
人口眼内レンズが入った瞬間は、一瞬明るく見える時がありますので、その時に今入ったのだな、とわかりました。手術で最も気がかりなのは、目の前に迫り来る手術器具がはっきり見えそうで怖い印象をもたれるかもしれませんが、手術時は瞳孔も開いている状態で焦点距離の加点で、ほとんど見えることはありませんでした。そういった怖さは全く心配ありません。
白内障手術後
白内障手術はあっという間に終わってしまいました。せっかくなのでもう少し楽しみたかった、という思いも。
術後すぐは30分ほど休憩するのですが、すでに眼帯がされている状況ですので、見え方がどうなっているのかはわかりませんでした。ただ、帰宅してから点眼時に眼帯を外した際には、部屋全体がいつも以上に明るく見えたのと、いつも何気なく見ている色合いも、その時ばかりは全て輝いて見えてました。
術前、術中、術後の検査や処置も、全幅の信頼を寄せている当院のベテラン視能訓練士と看護師が担当しましたので、何も不安な事なくスムーズに対応頂けました。当日はそのまま帰宅したので、視力測定はしておりません。
そして翌日起きてみると、白内障で視界が濁った見え方からスッキリ見えた喜びは、「感動」でありました!先程書きました通り、わたしは20年程前にLASIK手術も受けており、その時も翌日にクリアな世界が見えて感動したのをはっきり覚えているのですが、それを思い出しました。
その後の経過ですが、
・術前の裸眼視力は0.2
・術後視力(1か月時点)は0.9
・術後視力(3か月時点)は1.0
でした。
まとめ
手術前の生活で最も不自由さを感じたのが、晴れた日のバイクの運転時でした。明るいところから、急にトンネルなど暗いところへ入った際に、目が慣れるまでに時間がかかるため、高速道路などは運転できませんでした。
手術後は、ツーリングで遠出をする際など高速道路でも不安なく走ることができ、今では快適なバイクライフを楽しんでます!また近くも自然に見えているので、眼鏡が必要だ、という感覚もありません。
冒頭にも書きましたが、実際に手術を受けますと場面ごとにこんなことを感じるんだ、と思うことがたくさんありました。今はレーシックで視力矯正した時と同じように、よく見える喜びを噛み締めています。これからは、手術を体験したこの貴重な経験を一人でも多くの患者様にお伝えしてまいります。
もし先進会眼科大阪にご来院いただき、白内障の手術について心配や不安がありましたら、わたしまでお声がけください。手術を受けた本人として、お伝えできることは率直になんでもお伝えさせていただきます。
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日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
略歴
聖マリア病院 眼科 外来医長
福岡大学筑紫病院 眼科
村上華林堂病院 眼科
福岡大学病院 救急救命センター
福岡大学病院 眼科
愛知医科大学卒業
福岡県立嘉穂高校卒業
医師資格番号
医師免許番号 381664
保険医登録番号 福医29357