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ICL難民とは?ICLの安全性やリスクについて解説

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ICLの安全性・リスクの解説

最近インターネット上で、「ICL難民」と言う言葉が聞こえてきます。

視力が悪く、ICLを受けようか迷っているが安全性やリスクが気になる方に向けて、そもそもICL難民とは何か、同じ「難民」と表現されているレーシック難民との違い、またICLの安全性とリスク、ICLを受けて後遺症が出る人は多いのかなど、主にICLと合併症についてわかりやすく解説します。

ICLとは

ICL(アイシーエル)とは、眼の中に小さなレンズを埋め込んで近視・遠視・乱視を矯正する手術です。術後は眼鏡やコンタクトなしでも、鮮明に見えるようになることが期待できます。

レーシック手術と比べて聞き慣れない手術かもしれませんが、ICLは世界で70か国以上に承認されていて、今も症例実績が増えつつある歴史のある手術です。

日本では1997年に初めて導入されて以来、実績と進化を重ね、2010年2月に厚生労働省に認可されています。

ICL難民とは

ICL難民とは、ICLの手術を受けた後に満足いく結果が得られなかったにもかかわらず、術後の説明やフォローを満足に受けられないまま、手術した医療機関に見放されてしまった患者のことを指すネット用語です。

これは、同じ視力矯正手術であるレーシック(LASIK)について同じような患者さんが多数発生し『レーシック難民』と呼ばれたことから派生した用語と考えられます。

ですが、基本的にはICLは難民を生まない仕組みとなっていると考えています。これはICLとレーシックの違いからくるものです。

ICLとレーシックの違い

ICLとレーシックの手術プロセスの大きな違いは、角膜を削って直接変化を加えるかどうかです。ICLとは虹彩の裏側に人口眼内レンズを挿入する手術です。ICLでは角膜を変化をさせないので、術後の見え方が気に入らなければ手術により元に戻すことができます。反面、レーシックは角膜をレーザーで変化させて屈折力を調整し視力を出す手術です。一度削った角膜は元に戻すことができないため、術後の仕上がりが気に入らなくても手術の前と同じように戻すことはできないのです。

また、ICLは強度近視・乱視でも充分な視力が期待できますが、レーシックの場合は適応外となります。レーシックで角膜を削る範囲では強度近視・乱視を矯正しきれないことが多いからです。無理に実施すると、術後に少し近視が戻ることがあります。

レーシック難民とは

レーシック難民とは、「レーシック手術後、目や体に何らかのトラブルが起こっているにもかかわらず、適切な治療を受けられずに行き場を失っている人達」を意味するネット用語です。

レーシック手術そのものが悪いわけでは無く、手術に向く方、向かない方をしっかり判断することが十分になされず、また手術を行う前の説明が不十分であったために起こった事が大きな原因です。学会のガイドライン(指針)に沿った治療を行わない執刀医や、手術前に合併症リスクを説明しない執刀医が多数いたことも社会問題化した一因でした。

ICLは安全?

ICLはレーシックと異なり、角膜を変化させません。もちろん角膜は一度手術で削るともとに戻せないので、角膜を削らない点でICLはこの点で大きく異なり、安全性が高いと考えられることがあります。

ICLは眼の中に眼内レンズを挿入する手術ですが、外からは見えないので見た目に影響はありません。ICLは基本的に眼の中に置いておけるので、交換や再手術の必要はありません。術後何年経っても矯正後の視力を維持できると考えられています。さらに見え方に満足ができない、将来眼の別の手術が必要となった際には、手術によりレンズを取り出したり入れ替えたりすることも可能です。

目の負担に配慮された治療法である

ICLは眼の負担に配慮されていることも特徴です。レーシックと異なり角膜を削らず、とても小さな切開創から人口眼内レンズを挿入する手術だからです。そのため、レーシックに適応がなかった患者さんが手術を受けられるケースもあります。

一度入れたレンズは、基本的には交換やメンテナンスの必要がありませんので、手術を繰り返して目に負担をかける必要もないのです。

近視に戻ることは少ない

ICLは眼内レンズを付加して、屈折を変化させることで視力を矯正する手術なので、術後の視力が長期で安定しやすく近視に戻ることが基本的にない点が特徴です。多くの方が術前の想定通りの視力を期待できます。

その点レーシックは、もともと近視の症状が強い方の場合は近視少し戻ることがあり、術後も定期的な経過観察が欠かせません。この症状をリバウンドと呼ぶこともあります。

ICLで失明することはほぼない

ICL手術による失明の危険性はほぼ考えられません。しかしながら、眼という非常にデリケートな器官を手術するため、他の外科的治療を同じように事実上絶対とは言い切れません。手術である以上、感染症などに罹った場合を考慮すると可能性が0%とは断言はできません。ただし感染症が発生したケースでも、失明には至らず視力が回復したという報告があります。

当院では実績として、開院後20年間ずっと、手術による感染症はございません。

ICLのリスク

最近増えつつあるICLですが、眼の中を触る手術のため、以下のようなことがあり得ます。

レンズが合わない

入れたレンズが合わなくて見えにくいということが稀に起こり得ます。ただし当院では術前に精密な検査を行い、また見え方を確認の上で挿入する眼内レンズの度数とサイズを決めます。そして術後の経過観察で視力や見え方の安定性を確認します。

ICLで用いる眼内コンタクトレンズは手術で取り出すことも可能なので、もし術後の見え方が満足いかなかったり、将来眼の病気に罹って治療が必要となった際は、手術によりレンズを取り外せます。

ハロー・グレア

ハローやグレアは、光を見たときに眩しさや滲みを感じ、見えづらくなる現象のことです。特に夜間、車のヘッドライトや街灯が光の輪のように見える事例が多いです。個人差があり、全く感じないという方もあれば、症状が強い方で夜間の見えにくさを訴える方もおられます。

ICLで使用される眼内コンタクトレンズは完全矯正領域であるオプティカルゾーンが広く取られており、ハロー・グレアもできるだけ抑制するように構成されています。術後間も無くは、夜間で光を見る時にぎらぎらとした感じや眩しさを感じるかもしれませんが、視力が安定してからはハロー・グレア現象が起こる可能性は低いです。

時間の経過により症状が落ち着いてきますが、個人差が大きいため、夜間や長距離での車の運転をする場合は医師と相談するようにしましょう。

術後の感染症

ICL手術で感染症が発症した症例は多くはありませんが、手術に一般的にみられる合併症や副作用として下記を伴う可能性があります。

結膜炎、急性角膜浮腫、持続性角膜浮腫、眼内炎、ハロー・グレア現象、前房出血、前房蓄膿、眼感染症、レンズ偏位、黄斑浮腫、瞳孔異常、瞳孔ブロック緑内障、重篤な眼炎症、虹彩炎、硝子体脱出、角膜移植。

当院は開院20年、手術による感染症を発生させておらず、非常に高いレベルでの衛生管理を行っています。しかし、手術で作成する切開創が塞がっていない状況の時に、目元に触れたり、埃が入ってしまった際は、トラブル発生に繋がる可能性があります。感染症を徹底的に予防するように、患者さまにも3か月間における定期健診、日常生活における注意事項の厳守、処方薬の確実な服薬、の3点を徹底して守ることをお願いしております。

ICLを検討する際は信頼できる病院に相談する

ICLを検討する際には、信頼できる病院に相談するのがベストです。当院では日本眼科学会が答申した屈折矯正手術ガイドラインに沿って手術をしています。

また、ICLを製造しているスターサージカル社は認定クリニック制度を設けており、認定クリニックで手術を受けることが大切です。

当院には日本眼科学会の専門医のみ在籍しており、検査項目もガイドラインよりも細かく行っております。ICL手術を多数執刀している医師が責任をもって執刀し、術後の経過観察も担当します。また、ドクターと視能訓練士を中心として症例検討会で症例を細かく検討しております。眼内コンタクトレンズも厚生労働省の承認医療機器を用い、より厳密に検査をした上で、患者様に対話の時間を設けております。

また、検討する際に気になるICL手術の費用相場ですが、両眼で45.1万円~66万円(税込み)であることが多いです。自由診療のため、病院やレンズの種類で費用が変わり、度数が強いものや乱視矯正も行う場合は費用が高くなります。

もし先進会眼科以外で手術の検討を行う場合、手術前の適応検査や、手術後のアフターケアが費用に含まれていない場合もあるため、費用の内訳についても事前に詳しく確認し、信頼の持てる医療機関に手術を頼むようにしましょう。

まとめ

以上、ICL難民とは何か、またICLの安全性や合併症などについて説明をさせていただきました。

先進会眼科でICLをご要望の際は、10種類以上の精密な検査を受けていただき、検査結果とカウンセリングでお伺いするご要望やライフスタイルから、患者さまお一人お一人に適切な治療を提案させていただきます。

またICLの手術後にしっくりきていない、検診をお願いしたい、などのご相談も多く受けております。ICLにご興味のある方はぜひ一度当院へお越しください。

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは│費用・他の手術との違いなど

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執筆:岡 義隆

日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長