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先進会眼科コラム

ICL

ICLはおすすめしないと言われる理由|後悔しないために知っておくべきこと

ICLはおすすめしないと言われる理由|後悔しないために知っておくべきこと

国内外で多くの実績があり、年々認知度も高くなっているのがICL(眼内コンタクトレンズ)です。視力回復手術のひとつであるICLは、角膜を削らない点や万が一の時は挿入したレンズを取り出せる点から患者様に配慮された手法と考えられています。

しかし、レーシックなど従来の視力回復手術と比べて最近耳にすることが増えた矯正方法であることから、ときには「ICLはおすすめしない」という意見を聞くこともあるかもしれません。手術を検討している方のなかには、「手術が失敗する恐れはないのか?」「ICL手術を受けて後悔したくない」などと不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、ICL手術の安全性やデメリットに加え、ハロー・グレア(光のまぶしさ)や術後の感染症など心配されやすいリスクについても詳しく解説していきます。

ICLとは

まず、ICL治療とはどのようなものかについて説明します。

ICL治療は、乱視や遠視、近視などの屈折異常を矯正する視力回復手術です。有名なレーシックも視力回復手術のひとつです。手術を受けると裸眼で良好な視力を得ることが期待でき、メガネやコンタクトレンズの煩わしさから解放されます。

角膜を削って形状を調整するレーシックに対し、ICL手術では眼のなかに眼内レンズと呼ばれる特殊なコンタクトレンズを挿入します。手術時は3mmほどのごく小さな切開創のみで済むため、レーシックのように眼の組織である角膜を削るリスクがありません。

ICL(眼内コンタクトレンズ)とは│費用・他の手術との違いなど

ICLはおすすめしないと言われる理由

ICL手術は実績が増えており、最近人気も出てきていますが、ICLをおすすめしないと言われる理由として次のようなことが考えられます。

ICL手術も他の外科的手術と同様に手術である以上、術後の感染症や合併症のリスクがあります。術前検査や適応検査が不十分である場合や、執刀医の技量不足、手術の環境によっても術後の成績に影響が出てしまうこともあります。

ICLは安全性の高い手術?

レーシック手術では、重要な目の組織である角膜を直接変化をさせることで視力を回復します。もし変化をさせすぎてしまったとしても一度削った角膜を元には戻せません。また。場合によっては術後に近視が戻ることもあります。

一方、ICL手術は角膜を削ることなく、眼のなかにレンズを挿入するインプラント手術です。手術時には、レンズを入れるための切開が必要ですが、3mmほどの小さな切開創で済みます。また、一度入れたレンズは、将来眼の病気を患った場合などは取り出すことも可能です。

ICLのメリット

ICLには、切開創が小さい点以外にもメリットがあります。どのようなものがあるか、レーシックと比較しながら整理・解説していきますので参考にしてください。

近視に戻ることが少ない

レーシック手術は強度の乱視や近視があると、術後から数年経過したときに新たな乱視や近視が出現する、または少しだけ近視が戻ることがあります。場合によっては、再手術が必要となることもあります。

一方、ICL手術では、一度眼内レンズを挿入してしまえば近視や乱視が戻ることが少ない、という報告があります。

見え方とともにレンズの入れ替えが可能

ICLは近視を矯正するために眼内レンズを用いることから、視力が長期的に安定しやすいことがメリットです。レンズの交換やメンテナンスの必要も基本的にありません。術後の見え方が思っていたものと違ったり、将来眼の病気になったりといった場合には一度入れたレンズを取り出したり、交換することも可能です。

レーシックでは一度変化させてしまった角膜は元に戻らないため、ICL手術の可逆性は大きなメリットのひとつと言えます。

ICLのデメリット

安全性が高くメリットも多く感じられるICL手術ですが、デメリットも存在します。術後に後悔しないためには、デメリットやリスクをしっかりと理解し、納得しておくことが大切です。

ICLは費用の高額さがデメリットになる可能性がありますが、以降では術後の状態に注目します。

ちなみにICL手術は自費診療となります。

相場は45.1万円〜66万円で、先進会眼科ではアフターサービス等を含め45.1万円〜52.8万円で行っておりますので、詳しくは下記のページもご覧ください。

レンズが合わない

眼内に挿入したレンズの大きさや度数が、まれに合わないことがあります。レンズのサイズや度数は、術前検査やカウンセリングで時間をかけて決めていきますが、場合によっては期待していたような見え方にならない可能性もあります。レンズの大きさが合わない場合、眼圧の上昇や乱視軸のずれなどのリスクがあるため、再手術が必要です。

見え方が思っていたものと違う場合は、新しい見え方に慣れていない可能性もあるため、少し様子を見た上で度数交換するかどうかを検討します。

ハロー・グレア

手術により、ハロー・グレアと呼ばれる、夜間の光のにじみやまぶしさを自覚することがあります。これは個人差もあり、瞳孔(黒目)が大きい方は光を取り込みやすいのでより強く感じることもあります。

しかし、自覚したとしてもそこまで気にならない方も多いようです。長距離トラックの運転手やタクシードライバーなど、夜間の運転を頻繁に行う方以外は、あまり気にしすぎる必要はないかもしれませんが、気になる場合は医師に相談しましょう。

術後の感染症

まれですが、術後に傷口から細菌が入ることにより、眼内に炎症が起こることがあります。この場合、抗生剤や消炎剤で対応しますが、程度によってはレンズを取り出すこともあります。

感染症を防ぐためには、術後の心がけや意識も重要です。術前・術後に指示通り抗菌剤の目薬をしっかり点眼する、術後しばらくは汚い手で眼をこすらない、無理をしないなど十分に注意して行動しましょう。

また、確率は高くないものの、手術に一般的にみられる合併症や副作用としてICL手術にも下記を伴う可能性があり、報告されています。

結膜炎、急性角膜浮腫、持続性角膜浮腫、眼内炎、ハロー・グレア現象、前房出血、前房蓄膿、眼感染症、レンズ偏位、黄斑浮腫、瞳孔異常、瞳孔ブロック緑内障、重篤な眼炎症、虹彩炎、硝子体脱出、角膜移植。

また、こちらもまれですが、炎症や角膜内皮減少、高眼圧、白内障などの合併症が起こった場合は追加の手術処置が必要になることがあります。

眼はデリケートな器官であり、感染症などにつながる可能性もゼロではありませんので、必ず医師の説明に納得した上で手術を受けましょう。先進会眼科では開院以来20年、徹底した清潔管理・安全管理を行っております。

ICL手術をご検討の方は、当院へどうそお気軽にご相談ください

引用:STAAR Surgical 安全情報

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ICL手術で後悔しないために

ICL手術もデリケートな眼の手術であり費用も高額なことから、場合によっては手術を後悔してしまうのではないか、との心配もあるかもしれません。せっかく手術を受けるのであれば、満足した快適な見え方を手に入れたいところです。

ここでは、ICL手術で後悔しないための注意点を解説します。しっかりと理解しておきましょう。

ICLのリスクについて理解しておく

ICLは切開創が小さく、角膜を削らない手術ですが、手術である以上、リスクが0%とは言い切れません。デメリットの部分でも触れたように、レンズが合わない、ハロー・グレアなどの可能性やリスクもあります。

信頼できる医療機関で手術する

視力回復手術では、術前の適応検査や術前検査、またはカウンセリングが術後の見え方に大きく影響します。例えば、デスクワークを長時間する方と、ゴルフが趣味で遠くをはっきり見たい方ではそれぞれ目標とする見え方や度数が異なります。経験のある医師やスタッフのもとで丁寧にカウンセリングを行い、一人ひとりのライフスタイルに合った度数を提案する必要があるのです。

特にICL手術は、執刀医の技術によって結果が大きく変わります。レーシック手術では手術の大半をレーザーが行うため、執刀医の技術はあまり結果に影響しません。しかし、ICLは角膜の切開やレンズの挿入、固定など執刀医が直接手で行う工程が多くあります。そのため、執刀医の技量により結果や快適に手術が終わるか、大きく変わってくるのです。

ICLの手順や内容は、白内障手術に近い手術です。白内障手術を行っており、信頼できる医療機関で手術を受けることをおすすめします。

まとめ

ICL手術は切開創が小さく角膜も削らない視力回復手術ですが、手術である以上、術後の感染症によるリスクもあります。術後の見え方やハロー・グレアなどといったデメリットも、事前に十分理解しておいた方がいいでしょう。

また、手術の大半をレーザーが行うレーシックとは異なり、ICL手術は執刀医の技量によって結果が大きく影響します。ICL手術だけでなく白内障手術の実績もあり、技術面でも信頼できる医療機関で手術を受けましょう。術後のトラブルを避けるには、術前・術後の点眼や定期健診、眼をこすらないなどの心がけも必要です。

先進会眼科では、経験のある医師とスタッフがチームを組み、丁寧な術前検査とカウンセリングによって患者さまに合った度数を提案します。ICLの手術費用には3ヶ月間の検診、アフターケアを含んでいるため、術後の経過観察も気兼ねなく受診していただけます。ICL手術に興味がある方は、ぜひ当院にご相談ください。

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岡 義隆
執筆:岡 義隆

日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長

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