レーシック手術が怖いと思われる理由とは?費用相場や術後の過ごし方も紹介
レーシック手術は、短時間の手術で視力を回復させる手術です。ところが、「レーシックは怖い」というイメージが先行し、なかなか手術に踏み切れない方も多くいます。
今回はレーシック手術を検討している方に向けて、レーシック手術は失敗することがあるのか、また痛みはあるのかなど、気になるポイントをわかりやすく解説します。
レーシック手術とは
レーシック手術は、視力回復手術の一つです。エキシマレーザーを使用して角膜を薄く削ることで光の屈折率を正しく直し、視力の回復をします。角膜のカーブを調整することで、近視や乱視、遠視の治療ができます。
点眼麻酔の後、角膜の表面に角膜フラップ(角膜のふた)を作ります。作った角膜フラップをめくり、角膜実質にエキシマレーザーを当て、適切なカーブになるよう矯正を行った後にフラップを元に戻します。
日本眼科学会認定眼科専門医が日本眼科医会の屈折矯正手術ガイドラインに沿って手術を実施します。屈折矯正手術ガイドラインは、1993年に初めて作成されて以降、何度か改訂されており、最近では2019年に改訂版が出版されています。
レーシック手術のメリット
レーシックの1番のメリットは、眼鏡やコンタクトがいらなくなることです。屈折異常(近視・乱視・遠視)が改善されることにより、裸眼でもはっきり鮮明に見えるようになります。眼鏡やコンタクトでは矯正できない高次収差と言われる歪みの改善も行うレーシックのメニューも先進会眼科では用意しています。視力は術後すぐに回復します。人によっては手術が終わった直後に時計の針が見えることもあります。
翌日の検診は必要なものの、術前の検査は2〜3時間ほど、手術自体は10〜20分で終わり、日帰り手術で入院がいらないのもレーシック手術のメリットです。
さらに、視力回復手術のなかでは比較的コストが低いのもメリットと言えるでしょう。視力回復手術はレーシックの他に眼内コンタクトレンズ(ICL)がありますが、健康保険が効かないので、いずれも高額な費用がかかります。手術方法や使用する眼内レンズの種類にもよりますが、大まかにいって、レーシックの費用はICLと比べて半額から7割程度の相場であることが多いようです。
レーシック手術が怖いと思われる理由
レーシック手術が怖いと思われる主な理由と、それに対する回答をまとめました。
手術で痛みを感じそうだから
レーシック手術が怖いと思っている方で最も多いのが「手術で痛みを感じそうだから」という理由ですが、点眼麻酔により痛みにも配慮されています。点眼麻酔とは、麻酔用の目薬をさすことで、眼の表面に麻酔をかける方法です。点眼麻酔はレーシック手術だけではなく、白内障など他の手術にも使用される方法です。
麻酔を行うとはいえ、触られている感じは残ります。また、眼を大きく開く器械を装着しますので、それによる圧迫感を感じることがあります。
先進会眼科では痛みを感じないか確かめながら手術を開始しますので、痛みについて心配な方も安心して手術に臨んでいただけます。
手術風景が見えそうだから
レーシックに限らず眼科の手術が怖いと感じる理由の一つに、「手術しているところが見えそうだから」というものがあります。実際には、目はかすんでほとんど見えません。したがって、手術している風景もほぼ見えないことが多いです。
手術中には見ていただくライトがありますので、そこに集中していただきます。周りはかすかにぼやっと見えている程度で、はっきり見えないまま手術が終了するでしょう。
手術で失明しそうだから
眼の手術となると、どうしても「失明したらどうしよう」と心配になるかと思います。世界的にレーシックが普及して20年以上。世界での普及と症例数から、目以外も含めた選択的手術(自由診療)の中で最も普及している手術と言われています。
ただしいかなる治療においても100%はありません。
手術後に視力が再低下しそうだから
「レーシック手術の後に視力が再低下しそうだから」と不安になる方もおられます。しかし、時間経過でレーシックの効果がなくなるケースばかりではありません。
しかし、もともと重度な近視や乱視の方は、術後数年が経過すると近視が少し再発する可能性があります。近視の戻りが発生するのは1年以内がほとんどで、5〜10年後に近視戻りすることもあります。1年以上経過しても視力が変わらない場合は、その視力のまま安定することが多いです。角膜の厚みや形に問題がなければ、追加矯正を行うことが可能です。
また、環境の変化や加齢の影響で視力が低下することはあり得ます。術後も定期検診を欠かさないようにしましょう。
加えて、近くを見るばかりの生活習慣では体が適応しようとしますので、近くばかり見る生活も改善しましょう。スマホやPCで継続して作業を行う場合には30分から60分に一度は休憩して、遠くを見るようにしましょう。
手術で老眼が進みそうだから
「レーシックを受けると老眼になる時期が早まる」という噂を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、これは誤りです。老眼はピント調節能力の衰えによるため、レーシック手術との関係はないと言えます。
ただし老眼世代の年齢の方がレーシックをはじめとする視力回復手術を受けますと、手術の後は遠くが見えるようになるため、近くを見る際のピント調節がしづらい状態となり、手術の前は自覚していなかった老眼の症状を感じることがあります。このような場合は、近くのものを快適に見るには老眼鏡が必要となります。
手術の後遺症が残りそうだから
どんな手術でも「後遺症が残りそう」と不安になることはあります。レーシック手術も例外ではなく、手術なので100%安全で必ず成功するというわけにはいきません。重篤な合併症として、非常に稀ですがケラトエクタジア(医原性の角膜不正乱視)、感染症などがあげられており報告されています。
ドライアイや夜間に光がにじむハローグレア現象など、術後数ヶ月続くがほとんどの方が改善するような軽い症状が出ることがあります。
上記以外であれば、角膜が変形する、術後の感染症により角膜が混濁する、度数の変化によって視力が低下する、正確な眼圧測定ができなくなる、正確な白内障手術ができなくなる、といった可能性があります。
これらを踏まえて、手術前には担当医としっかり相談し、説明を受けることが大切です。
レーシック手術の費用相場
レーシックは公的医療保険の適用外です。したがってレーシックにかかる費用は、医療機関によって異なります。加えてレーシック手術にも種類があり、患者さんのご要望や近視や乱視の度数によって、適応できる/推奨するものが異なります。
費用相場は非常に差がありますが、大体両眼20万円から、オーダーメイドの手術は両眼35万円以上の病院が多いです。
当院でのレーシックの費用は、両眼19.8万円~38.5万円(税込)です。当院のレーシックメニューは全て、術後3ヶ月間の定期検診・アフターケア費用を含んでいます。術後の相談や、万が一合併症などが発症した際の治療対応、必要に応じた追加矯正や再手術も初回無料で対応します。
レーシック手術後の過ごし方
レーシック手術の後は、翌日に細隙灯顕微鏡による観察、屈折検査や視力検査など必要な検査を行い、異常がないかチェックします。術後6ヶ月目までは経過観察が必要ですが、その後も定期的に通院することをおすすめします。
仕事に戻れる期間
術後の経過が良好な場合、デスクワークなどは手術2日後、屋外作業やハードワークなどは手術3日後から復帰が可能です。
また車の運転は、手術当日は控えましょう。手術翌日以降、光のにじみなど見え方に不安がない場合は充分に注意した上で運転するようにしてください。
仕事の復帰については気になることがある場合には医師にご相談ください。
日常生活で気をつけること
基礎化粧品(化粧水・乳液など)は、目の周りを避けて使用するなら、手術当日もご使用いただけます。洗髪、洗顔は翌日の検診で問題なければ可能です。手術当日は肩から下のシャワーのみに控えていただき、眼に水が入らないようにご注意ください。お顔は目の周り以外を、濡れタオルで拭く程度にしてください。
また、手術後1週間はアイメイクとファンデーションを控えてください。その他のお化粧は、目元を避けていただければ、翌日の検診で問題がなければ可能となります。
まとめ
以上、レーシックを受けてみたいけど怖い、とお悩みの方に向けて、レーシックとはどんな手術か、またレーシックが怖いと思われている理由とその回答などをわかりやすくまとめました。じっくりお読みいただき、一人でも多くの方にレーシックの良さを実感いただければうれしいです。
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日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
略歴
聖マリア病院 眼科 外来医長
福岡大学筑紫病院 眼科
村上華林堂病院 眼科
福岡大学病院 救急救命センター
福岡大学病院 眼科
愛知医科大学卒業
福岡県立嘉穂高校卒業
医師資格番号
医師免許番号 381664
保険医登録番号 福医29357