眼の健康をサポートする食べ物を栄養素別に紹介!その他の視力回復方法も説明
「手元の文字が読めなくて困っているけど、メガネをかけるほどではない」という悩みは、眼科を受診される方の中でも比較的多い悩みです。
今回は、気軽に視力回復を意識できる方法として、食べ物に注目してみました。視力回復をサポートする栄養素について簡単に解説するとともに、食べ物の他にも気軽に挑戦できる視力回復方法についてもまとめました。
眼の健康をサポートする栄養素
視力回復に効果がある栄養素には以下などがあります。
- アントシアニン
- アスタキサンチン
- ルテイン
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンC
- ビタミンE
- ベータカロテン
- カルシウム
- タウリン
- マグネシウム
- DHA
栄養素別!眼の健康をサポートする食べ物
ここでは、視力回復に効果のある食べ物を栄養素別に分けてご紹介します。
本当にたくさんの栄養素とそれを含んだ食べ物がありますので、好き嫌いが多い方でも食べられるものが見つかるはずです。
アントシアニン
ブルーベリーやぶどう、カシスに含まれます。
目の網膜にある色素や疲れ目回復に効果があるとされています。
アスタキサンチン
さけ、いくら、かに、えび、キンメダイといった、オレンジの色を持つ食品に多く含まれています。
目の使用による肩・腰の負担を軽減します。
ルテイン
ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれます。カロテノイド(食品に含まれる赤、黄、オレンジなどの色素の総称)の一種で、眼の網膜にもともとある成分の一つです。
ルテインには、人体の老化を促進する活性酸素を取り除く抗酸化作用があるのが大きな特徴です。目の細胞は光による酸化ダメージを受けることがありますが、ルテインは、抗酸化作用によって目の酸化ダメージを防いでくれることが期待されます。
ルテインは、視力低下や失明の原因となる加齢黄班変性症をはじめとした様々な眼の病気の改善に役立つという報告も多数あり、今後の研究の進展が期待されています。
ビタミンA
レバー(牛肉・鶏・豚)、うなぎ、にんじん、かぼちゃ、あん肝、しそ、パセリなどに含まれる栄養素です。
涙を生成する際に重要な働きをします。毛様体の筋肉の弾力性を回復させることで、疲れ目やかすみ目などの改善に役立ちます。また抗酸化作用により眼の細胞や粘膜の新陳代謝を保つことが期待されます。
ビタミンB1
豚肉やサバ、玄米、レンコン、大豆、えんどう豆、きな粉、グリーンピース、豚肉、うなぎ、たらこ、玄米、ごま、かき、ピーナッツなど、非常に多様な食品に含まれています。
視神経の働きを高めて視力の低下を防いだり、眼から脳に通じる神経の伝達をスムーズに保ってくれる働きがあります。
また、眼の周辺の筋肉を和らげてくれます。
ビタミンB2
レバーや納豆、卵や海苔、牛乳、ヨーグルト、レバー、うなぎ、さば、サンマ、納豆、いわし、しじみ、アーモンドなどに含まれています。
網膜の働きを助けて眼の充血と疲れ目を回復する働きが期待されます。視神経の働きを促進、目の細胞の再生にも役に立っているという報告もあります。
ビタミンB6
大豆や牛乳、サケ、サバ、レバー(牛・鶏)、かつお、マグロ、バナナ、さつま芋などに多く含まれます。
脂質の代謝をサポートします。目の調節機能をつかさどる水晶体と、毛様体筋の主成分であるたんぱく質の吸収に不可欠です。
ビタミンB12
豚肉やサバ、玄米、赤貝、あさり、牡蠣、レバー(牛・鶏)、わかさぎ、ます、さけ、マグロ、かきなど、主に魚介類に多く含まれる成分です。
視神経の働きを高めて視力の低下を防ぐ役割を果たします。
ビタミンC
赤ピーマン、芽キャベツ、レモン、アセロラ、ゆず、キウイ、オレンジ、ブロッコリー、小松菜、キャベツ、さつまいも、いちご、キウイなど、主に野菜や果物に多く含まれます。
水晶体の酸化防止・透明度を保つ働きを持ち、白内障の予防に効果的とされています。
ビタミンE
かぼちゃ、アーモンド、うなぎ、子持ちカレイ、キングサーモン、ツナ油漬け、植物オイル、ほうれん草などに含まれる栄養素です。
血行を促進し眼の老化を防止するとされており、主に疲れ目やドライアイ、老眼への効果が期待できます。
ベータカロテン
小松菜、ほうれんそう、かぼちゃ、にら、にんじん、ブロッコリー、ミツバ、モロヘイヤ、アンズ、スイカ、ビワなど、主に緑黄色野菜に多く含まれる成分です。
ベータカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変化します。カロテンは油に溶けるビタミンで、油と一緒に摂取することでビタミンAの吸収率がよくなります。生だと1割程度しか吸収されませんが、油で調理すると吸収率が5〜6割に上昇します。
抗酸化作用により眼の細胞や粘膜の新陳代謝を保ち、夜盲症の予防効果があるとされています。
カルシウム
牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、小魚、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜類や海藻などに多く含まれています。
眼球の壁である強膜の機能をアップする働きがあるとされています。
カルシウムは骨を形成するために多く使われてしまう栄養素のため、眼まで到達しにくいのが特徴です。食品から積極的に取りたいところです。またリンを多く摂りすぎることで、カルシウムの吸収が阻害されることがわかっています。肉類やインスタント食品などリンを多く含む食べ物の摂りすぎは控えましょう。
タウリン
タコ、イカ、貝類全般などに含まれるタウリンという栄養素は、紫外線による眼のダメージや眼の疲れを回復することで、視力回復や眼の健康維持に良い働きをします。
マグネシウム
マグネシウムは、ひじき、昆布類、のり、ほうれんそう、パセリ、豆類、納豆、玄米、アーモンド、カシューナッツなどに多く含まれています。
眼球の血液循環を一定に保ち、網膜の色素を守ってくれる働きがあります。また、緑内障房水の流出をコントロールすることで、緑内障の予防に効果があるとする報告もあります。まぶたがピクピクけいれんしやすい方にもおすすめの栄養素です。
DHA
DHA(ドコサヘキサエン酸)は不飽和脂肪酸の一つであり、マグロ、マグイ、ブリ、アジ、イワシ、うなぎ、サバ、サンマなどの青魚に多く含まれる栄養素です。
神経の発達・維持を促すとともに、網膜細胞を正常に保って視機能の改善を助けてくれます。
一時的な視力回復には眼のトレーニングもおすすめ
視力回復には食べ物も良いですが、一時的な疲れ目や眼精疲労が気になる方には視力回復トレーニングもおすすめです。
視力回復トレーニングとは、眼の筋肉を鍛えることで視力の回復を図るというものです。ものを見るには毛様体筋と外眼筋という眼にある二つの筋肉の働きが重要です。
毛様体筋は、水晶体を調節してピントを合わせる筋肉です。外眼筋は、眼球を支えるとともに、眼を動かすときに使う筋肉です。
これらの筋肉を意図的に動かすことにより緊張をほぐし、ピントがうまく合うように働きかけます。
まとめ
以上、視力回復に役立つとされる食べ物を、栄養素別にまとめてみました。
本当にたくさんの食べ物に、視力回復に役立つ成分が含まれているのがわかります。色々な食べ物をバランスよく食べることで、眼とともに心身の健康を保ちましょう。
先進会眼科では、現在の視力を確認したり、また眼に病気がないかを調べるために、自覚症状がなくても毎年一度の定期健診をお勧めしています。
これらの食べ物による効果を確認するためにも、ぜひ一度、眼の健康チェックにお越しください。
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日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
略歴
聖マリア病院 眼科 外来医長
福岡大学筑紫病院 眼科
村上華林堂病院 眼科
福岡大学病院 救急救命センター
福岡大学病院 眼科
愛知医科大学卒業
福岡県立嘉穂高校卒業
医師資格番号
医師免許番号 381664
保険医登録番号 福医29357