【日常生活・視力回復治療別】視力維持・視力アップのためにできること7つと注意点を説明
視力は生活をする上で、非常に重要な機能です。しかし、生活環境や疲れ、年齢などによって、見え方が低下することがあります。この記事では、自宅で行える視力回復の方法や、眼科で行う視力回復治療について、「即効性」の有無ごとに分けてご紹介します。ぜひ自分に合った方法で、すっきりとクリアな視界を取り戻してください。
【日常生活】視力のためにできること
コツコツと継続して行うことで、視力維持が期待できる方法をご紹介します。主に自宅で気軽に行える方法が多いため、一時的な疲れ目や初期の近視などには試す価値ありです。ただし、これらを実行してみても視力が改善されない場合は、眼病が潜んでいるケースがあります。その場合はすみやかに、眼科を受診するようにしてください。
ツボを押す
手軽に行える方法のひとつに「ツボ押し」があります。ツボ(経穴)は東洋医学の概念にもとづくもので、刺激することで身体機能を改善すると言われています。目の周りには、視力をコントロールする毛様体筋の緊張をほぐすツボが多くあり、これらを押すことで眼精疲労をほぐして、ピント調整をスムーズにします。代表的なツボを4つピックアップしました。指の腹でゆっくりと3秒ほど押し、再びゆっくり離します。これを5回くりかえしてみてください。
- 目頭のくぼみ……眼精疲労、ドライアイなどに効果
- 眉尻と目尻の間のくぼみ……かすみ目、緊張性の頭痛にも
- 黒目の真下の頬骨の凹み……まぶたのけいれんや、クマ改善など
- 眉毛の真ん中あたりの凹み……ドライアイ、パソコン疲労など
眼のトレーニングをおこなう
眼のトレーニングには様々なものがあります。その中でも、仕事の合間などに短時間で行えるものをご紹介します。ピント調整を司る毛様体筋や、眼球を動かす外眼筋のトレーニングをすることで、普段から疲労の緩和やピントの合いやすい目にケアしておくことが大切です。
遠近を見る
遠くと近くを交互に見る「遠近体操法」と、遠くを見つめる「遠方凝視法」は、毛様体筋を鍛えるトレーニングです。また、顔の前で手を伸ばして親指を立て、片目で10秒じっと見つめる作業を、左右10回ずつくり返すのも毛様体筋の力を向上させる助けになります。
眼球運動
ジグザクや渦巻の線を目で辿り、眼球を動かすと外眼筋を鍛えられます。最近では動く図形を目で追う動画や、眼球運動専用のアプリもありますので、それらを利用するのもいいでしょう。
視力に関係する栄養素を摂る
一時期「ブルーベリーで視力が回復する」とメディアで取り上げられましたが、食べるだけで視力が回復する食物はありません。良い視力のためには、目の粘膜や水晶体を健康に保つ栄養素を、バランスよく摂ることが大切です。
- 疲れ目……
ビタミンB群豚肉、枝豆、レバー、卵、うなぎ、青魚、バナナ、納豆、ナッツ、玄米、チーズなど - ドライアイ……
ビタミンAレバー、卵黄、あん肝、人参、カボチャ、パプリカ、ほうれん草、小松菜、ブロッコリーなど - 充血予防、粘膜の健康維持……
ビタミンCアセロラ、緑茶、柑橘類、いちご、パプリカ、ブロッコリー、じゃがいも、パセリ、青汁など
目薬を使用する
視力を回復する目薬は、市販薬としては存在しません。以前にテレビ番組で「ドライアイ用の目薬で視力がよくなる」と放映されましたが、保湿成分を補うことで水晶体や粘膜が正常に保たれた結果の見えやすさと言えるでしょう。また、疲れ目を改善するはたらきの目薬で、リフレッシュして見えやすくなったと感じることもあります。
なお、近視が進行しかけている子どもに対し、近視抑制薬として低濃度アトロピンを投与することがあります。こちらは眼科で診察のうえ処方される目薬で、近視の進行を軽減させる効果が期待されます。
ちなみに、費用相場については一本約3,000~4,000円であることが多く、別途検査費用や定期検診費用が加わります。
注意点としては、近視の進行を止めるものではなく、あくまで進行抑制が期待されること、また、近視矯正効果はないことです。大きな副作用は報告されていませんが、今後明らかになる可能性もあります。
【視力回復治療】視力アップが期待できる方法
眼科で治療として行う視力回復法には、大きく分けて「オルケソラトロジー」「ICL」「レーシック」の3種類があります。これらは手術を伴うものと伴わないものがありますが、全て術後の即効性が期待できます。どのような治療内容なのか、どんな人に適合するのか、どれくらいの回復が期待できるのかなど、以下の項目で解説します。ご興味のある方はお気軽に先進会眼科までご質問ください。
オルケソラトロジーを受ける
睡眠中に特殊なコンタクトレンズで角膜を矯正し、近視や乱視の回復が期待できる治療が「オルソケラトロジー」です。メスを入れない視力回復治療として、手術に抵抗のある人やスポーツ時にメガネを着けられない人、コンタクトが合わない人などに人気があります。起床時にレンズを外した後は、メガネなどを使わず裸眼で快適に過ごすことが可能ですが、使用を中止すると次第に視力は元に戻ります。
オルケソラトロジーは比較的軽度(近視度数-4.00D以下、乱視度数-1.50D以下)の矯正に適していますが、目の状態によっては使用可能なケースもあります。また、子どもが継続して使用することで、近視の進行抑制にも効果が期待できます。
ちなみに、主な副作用や注意点としては一般的なコンタクトレンズと同様です。
不衛生に扱うと角膜炎・角膜上皮障害・角膜感染症・角膜内皮障害・巨大乳頭結膜炎といった合併症が起こるため、正しくレンズケアをすることが大切です。
他には、定期検診が必要なことや、継続しないと視力が戻ること、夜間に光がにじんでみえるハロー・グレア現象の可能性もあります。
当院では検査費用は保険適応、トライアル費として両眼9,800円、初期費用3ヶ月分が両眼42,000円(4ヶ月以降は6,800円/月)、別途ケア代が必要となります。
ICLを受ける
「ICL(アイシーエル)」は、目の中に極小のレンズを埋め込み、近視・遠視・乱視を矯正する視力回復手術です。全世界70カ国以上で60万件以上の実績がある手術で、2010年に厚生労働省から認可されました。
ICLの特徴は、レーシックでは矯正できない強度の近視や乱視にも対応できることです。レンズは基本的には永久に効果が持続し、裸眼で鮮明な視界が期待できます。また、レーシックのように角膜を削らないため、レンズの取り出しや交換が可能です。そのため将来もし眼病になっても、レンズを取り出して手術することが可能です。
先進会眼科のICLの費用は45.1~52.8万円で行っております。
アフターケアなども料金に含んでおりますので、詳しくは下記のページもご参照くださいませ。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは│費用・他の手術との違いなど
また、確率は高くないものの手術に一般的にみられる合併症や副作用として、ICL手術にも下記を伴う可能性があります。
- 結膜炎
- 急性角膜浮腫
- 持続性角膜浮腫
- 眼内炎
- ハロー・グレア現象
- 前房出血
- 前房蓄膿
- 眼感染症
- レンズ偏位
- 黄斑浮腫
- 瞳孔異常
- 瞳孔ブロック緑内障
- 重篤な眼炎症
- 虹彩炎
- 硝子体脱出
- 角膜移植
稀ですが、炎症や角膜内皮減少、高眼圧、白内障などの合併症が起こった場合は追加の手術処置が必要になることがあります。手術である以上、リスクもゼロではなく、挿入したレンズが合わない可能性も理解しておきましょう。
レーシックを受ける
レーザーで角膜の一部を変化させ、光の屈折を調整することで、近視、乱視、遠視を矯正する視力回復手術です。片目約10分程度と手術は非常にスピーディーに終わり、術後すぐから視力の回復を実感できるケースが多いです。良好な視界を得られればメガネやコンタクトは不要になりますが、視力の戻りがある方もいるため、その場合は再調整を行います。
レーシックは視力回復手術の中でも、比較的料金が手ごろなことも、全世界で広く普及している理由の一つです。なお、レーシック手術にはより質の高い見え方を目指すものや、夜間視力を向上させるものなど、いくつかの種類があります。医師と相談の上、自分に適切な手術法を選択してください。
レーシックは自由診療になりますので、費用は全額自己負担となります。
先進会眼科では両眼19.8万円~38.5万円(税込み)で行なっており、アフターケアと術後3ヶ月間の検診の費用も含まれます。先進会眼科でのレーシックの費用について詳しく知りたい方は下記のページもご覧ください。
合併症や副作用の観点では、角膜を削るため手術前の状態には戻せないこと、手術である以上リスクがゼロと言い切れないこと、近視が戻る・ケラトエクタジア(医原性の不正乱視)・感染症・一時的なドライアイ・一時的なハローグレア(光のぎらつき)・角膜混濁の可能性があること、術後数週間は目元のメイクや激しい運動など制限されるものがあること、が挙げられます。
他にも、白内障治療や眼圧測定・緑内障検査では、角膜の形状を考慮し、レーシックを受けていない人とは違った方法を用いる必要があるため、必ずレーシックの経験があることをその医療機関や医師に伝える必要があります。
視力をアップさせる方法に関する注意点
視力の維持や回復方法には、視力を調整する筋肉を鍛えたりリラックスさせたりすることで、本来の見え方を取り戻す方法と、眼科での医学的な治療があります。どちらが適しているかは、視力低下の度合いや目の状態によるため、見え方に違和感を覚えたら、まずは眼科を受診することをおすすめします。なお、視力回復手術に関しては保険適用外となるため、全額自己負担ということを予め理解しておきましょう。
また、手術後にドライアイやハロー・グレア現象(まぶしい、見えにくいなど)、近視の戻りなどが発生する場合があります。多くの場合は一過性であることが多いですが、気になることは事前に医師に相談し、必ず納得した上で治療に臨みましょう。
まとめ
裸眼ですっきり物が見えると、ストレスが軽減して快適に過ごせます。もし少しでも視力の回復に興味がある方は、目の状態のチェックや、視力低下の原因を知ることから始めてみましょう。健康で規則正しい生活を送ることも、よい視力の維持には重要です。
先進会眼科ではこの記事でご紹介した視力回復治療を実施しております。裸眼での生活を送りたい方や、視力でお悩みのある方は、親身にご説明させていただきますので、お気軽にご連絡くださいませ。
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日本眼科学会認定眼科専門医
日本白内障屈折矯正手術学会 理事
先進会眼科 理事長
略歴
聖マリア病院 眼科 外来医長
福岡大学筑紫病院 眼科
村上華林堂病院 眼科
福岡大学病院 救急救命センター
福岡大学病院 眼科
愛知医科大学卒業
福岡県立嘉穂高校卒業
医師資格番号
医師免許番号 381664
保険医登録番号 福医29357